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感想「エンドロールのつづき」

エンドロールのつづき

Last Film Show



 

 

 

あらすじ

9歳のサマイはインドの田舎町で、学校に通いながら父のチャイ店を手伝っている。厳格な父は映画を低劣なものだと思っているが、ある日特別に家族で街に映画を観に行くことに。人で溢れ返ったギャラクシー座で、席に着くと、目に飛び込んだのは後方からスクリーンへと伸びる一筋の光…そこにはサマイが初めて見る世界が広がっていた。映画にすっかり魅了されたサマイは、再びギャラクシー座に忍び込むが、チケット代が払えずにつまみ出されてしまう。それを見た映写技師のファザルがある提案をする。料理上手なサマイの母が作る弁当と引換えに、映写室から映画をみせてくれるというのだ。サマイは映写窓から観る色とりどりの映画の数々に圧倒され、いつしか「映画を作りたい」という夢を抱きはじめるが――。

映画『エンドロールのつづき』公式サイト|2023年1月20日(金)公開

より引用

感想(ネタバレあり)

映画と出会った時のこと

主人公は最初は親と映画を観に行き、そこで映写室からの光がスクリーンを映し出していることに感動して映画に惚れる。どうやったら目の前に映画を映し出すことができるのだろうかとその仕組みに夢中になっていくのだ。

この映画を観て、私は自分が映画と出会った時のことを思い出した。主人公とは全く環境は違うけれど、何か自分が興味を持つものに出会った時のわくわく感は同じなのではないかなと思う。私は映画にわくわく感を感じたのはハリーポッターが最初で、あれからずっと映画が好きかなと思っている。元々本を読んでいたのだけれど、それが映像になった時の感動は忘れられない。

たぶんこの映画を観た人は、自分が映画を好きになった頃のことを思い出すのではないだろうか。それが子供時代であればなおさらこの映画の主人公の気持ちに近づけるような気がする。

映画は作れないけど映し出すことはできる

予告も見ずに、このポスターを見ただけで勝手に抱いていたイメージと違った点で言うと、少年は映画制作というものに惚れて映画を作ることに夢中になる映画かなと思ったら、映画を映す方だったというところ。

この作品の中で少年が言った"映画は作れないけど、映し出すことはできる"この言葉にハッとさせられた気もする。当たり前なのだけれど、確かに映画という作品がいくらあっても映し出すことができなければ見ることはできない。

家でも気軽に映画を見ることができる世の中になったけれど、これからも映画館で映画を見続けることができたらいいなと思った。

フィルムからデジタルへ

ちょうどフィルムからデジタルへ移行する時期の作品。作中では、少年が映写室でいつもフィルムをいじったりして映写技師と仲良くなる。映画館からはフィルムがなくなるときに、映写技師も職を失うという場面もある。デジタルへの移行期にはこのようなことが実際にも起こっていたのだろうか。寂しく切ない気持ちにもなった。

おすすめ映画

エンドロールのつづきでは少年は光に夢中だったが、

風に夢中になった少年の映画もどうでしょうか。

何かに夢中になる子供の作品はどれも良いですね。

風をつかまえた少年(字幕版)

 

最後に

少年が映画を映し出すことに成功し、村のみんな集まって音を出しながら映画を観ていたシーンは一番好きだった。こんな楽しい映画鑑賞会あるかよ!って感じだった。

 

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